子どもの考える力を育てるには?家庭×対話の実践法
- 株式会社EQAO教育グループ
- 6月9日
- 読了時間: 19分

▶︎1. 子どもの考える力とは?意味と重要性

1.1 考える力の定義と「知識」との違い
「考える力」と聞くと、少し抽象的に感じるかもしれません。
けれど、これって実は子どもが自分で問題を発見し、解決方法を導き出す力のことなんです。
よく混同されがちな「知識」とは、どんな違いがあるのでしょうか?
ここでは、2つの違いと、なぜ「考える力」が今の時代に欠かせないのかを見ていきます。
知識=インプット、考える力=アウトプット このように捉えるとわかりやすいです。
知識:記憶や暗記によって得られた情報。 例:九九、都道府県の名前、漢字の読み方
考える力:知識を使って、自分なりの答えや意見を導き出す力。 例:「なぜそうなるのか?」「どうすればいいか?」
たとえば「動物園にいるライオン」を見て、「百獣の王だから強い」と知識を思い出すのは知識の活用。 そこから「でも野生と動物園じゃ環境が違うよね」と疑問を持ち、深掘りしていくのが考える力です。
考える力がある子は、知識をただの情報で終わらせません。
知識をもとに仮説を立てたり、自分なりの答えを見つけたりすることで、どんどん世界が広がっていきます。
■よくある勘違いとその注意点
親が間違ってしまいやすいポイントもいくつかあります。
「知識=賢い」と思い込んでしまう →成績がいい=考える力が高いと思いがちですが、記憶力と応用力は別物です。
質問に正解だけを求めるクセがついている →「答えが合っているか」ばかり気にすると、自由な思考が育ちません。
「考える」は難しいことと思わせてしまう →実は、日常の小さな会話や遊びからでも考える力は育ちます。
■家庭で取り入れたい簡単な声かけ
「なんでそう思ったの?」 「どうすればうまくいくと思う?」 「他に方法あるかな?」
こんなふうに問いかけるだけでも、子どもは自分で考えるクセがつきます。
たとえば、雨の日に「傘を忘れたらどうする?」と聞いてみるだけでOK。
親が「これが正解だよ」と言ってしまうのではなく、自分で状況をイメージして、行動を考える経験が大事なんです。
「考える力」は、知識を活かして自分の頭で行動できるようになる力です。 これがあるかどうかで、将来の選択肢の幅も大きく変わってきます。
1.2 子どもに考える力が必要な理由とは
「考える力って本当に必要なの?」 そんな疑問を持つ方もいるかもしれません。
でも実は、これからの時代を生きる子どもにとって、考える力は“生きる力”そのものなんです。
■社会が「答えのない時代」になっている
ひと昔前は「いい大学→いい会社→安定した生活」というモデルがありました。
でも今はどうでしょうか?
AIの進化や働き方の多様化で、正解がひとつじゃない問題が増えています。
そんな中で必要なのが、自分の頭で状況を読み取り、判断して行動する力。 つまり、「考える力」です。
■考える力があると、こんな場面で差がつきます
たとえば…
学校での課題に「なぜ?」と疑問を持って深掘りできる
お友達とのトラブルを自分なりに解決しようとする
将来の進路や仕事について自分で選択・決定できる
ただ「与えられたものをこなす」のではなく、自分で問いを立て、考え、行動できる子になれるのはとても大きな強みです。
■子どもの未来に直結する3つの理由
考える力が必要な背景には、こんな理由があります。
変化が早い時代に「自分で選ぶ」必要がある →選択肢が多い社会では、指示待ちでは生きづらくなります。
非認知能力の土台になる →粘り強さ、好奇心、自己肯定感など、受験や将来に必要なスキルが自然と育ちます。
問題解決力が育ち、失敗を恐れなくなる →「どうすればうまくいくか」を考える習慣があれば、試行錯誤できるようになります。
■忙しい毎日でも取り入れられる工夫
「うちはそんなに特別なことしてないけど大丈夫かな…」と思っている方も大丈夫。
忙しい朝、夕食の準備中、寝る前の5分でも、工夫次第で考える力は伸ばせます。
たとえばこんな会話をしてみてください。
「このおかず、どうしたらもっと美味しくなると思う?」
「さっきの失敗、どうしたら次うまくいくかな?」
「もし100円あったら、どう使う?」
こんな何気ないやりとりでも、子どもは「考える習慣」を少しずつ身につけていきます。
「考える力」は、将来どんな道を選んでも役に立つ、人生の土台になる力です。
だからこそ、今のうちから意識して育てていきたいですね。
1.3 考える力が不足すると起こる課題
考える力が身についていないと、子どもは日常の中で小さなつまずきを繰り返しやすくなります。 その結果、自信を失いやすくなったり、成長のチャンスを逃してしまうことも。
■よく見られる困りごと
考える力が不足していると、こんな行動が目立ちます。
指示がないと動けない
失敗するとすぐに諦めてしまう
「どうすればいいか」が自分で考えられない
こうした傾向が続くと、「自分でやってみよう」という気持ちも育ちにくくなってしまいます。
■学校や人間関係でも影響が出る
授業中にわからないことがあっても質問できなかったり、友達とのトラブルをうまく解決できなかったり…。
自分で考えるクセがないと、行動力や対人スキルにも影響が出やすいんです。
■失敗例と改善のヒント
よくあるパターンと、その対策を見てみましょう。
「答えは1つ」と思い込んでいる →日頃から「いろんな考え方があるね」と伝えるのが効果的。
なんでも親が先回りしてしまう →少し遠回りでも、子どもが自分で試せる余白を大切に。
失敗を叱りすぎてしまう →「どうすればうまくいくか考えてみよう」と前向きに声かけ。
考える力が弱いままだと、「受け身」のクセがついてしまいます。
将来自立していくためにも、小さな成功体験を積ませる工夫が大事ですね。
▶︎2. 子どもの考える力を育てる環境づくり

2.1 家庭でできる日常の工夫
考える力は、特別な教材や環境がなくても家庭でじゅうぶん育てられます。
ポイントは、「正解」を教えるのではなく、子どもが自分の頭で考える時間をつくることです。
■日常の中でできること
忙しい日々の中でも、こんな工夫なら無理なく取り入れられます。
お手伝いのときに「どうやったら早くできるかな?」と聞いてみる
ご飯の時間に「今日一番楽しかったことは何?」と対話を深める
お出かけ中に「こっちとあっち、どっちが近道だと思う?」と選ばせる
こういった小さな会話が、子どもに“自分で考える”きっかけを与えることになります。
■よくあるNGパターン
すぐに答えを教えてしまう →考える時間を奪ってしまい、受け身のクセがつきます。
効率を優先しすぎる →大人のペースで進めるより、少し遠回りでも本人に決めさせる経験が大切です。
結果だけをほめる・叱る →「どう考えたか」に注目すると、思考力が伸びやすくなります。
日常のちょっとした場面でも、声かけひとつで考える力はぐんと伸びます。
時間がなくても、「考えるきっかけ」をつくることを意識してみてくださいね。
2.2 学校や習い事ではどんな影響がある?
家庭以外の場面でも、考える力は子どもの成長に大きく関わっています。
特に学校や習い事では、自分で判断したり、人と協力したりする機会が多いため、思考力がものを言う場面が増えていきます。
■学校生活での変化
考える力がある子は…
課題に対して自分なりの工夫を加えられる
友達との意見の違いにも柔軟に対応できる
わからないことを「どうすれば理解できるか」と考えられる
一方で、考える力が弱いと…
自分の考えが持てず、発表を苦手に感じる
失敗を恐れて行動できない
人の意見に流されやすくなる
自分の考えを持てることは、自信や行動力につながります。
■習い事ではどう関係する?
たとえばスポーツや音楽、工作教室などでも、考える力は大活躍です。
チームでの役割をどう果たすか
ミスの原因を自分で振り返る
新しいことにチャレンジする姿勢を持てる
習い事で「やらされてる感」があるときは、もしかすると思考の余白が足りていないサインかもしれません。
学校や習い事は、家庭とは違う刺激や挑戦の連続。 そこで自分の頭で動けるかどうかが、成長スピードを大きく左右します。
2.3 デジタル環境との上手な付き合い方
今の子どもたちは、スマホやタブレットが身近にある時代を生きています。
便利な一方で、使い方次第では「考える力」が育ちにくくなることもあるんです。
■デジタルが考える力に与える影響
動画やゲームは情報が一方通行になりやすく、受け身の姿勢が習慣化しがちです。
たとえば…
YouTubeを長時間見ることで「自分で遊びを考える力」が弱くなる
調べものも検索任せで、「なぜ?どうして?」が減る
画面に集中しすぎて会話が減り、言葉で考える力が落ちる
情報を“受け取るだけ”の状態が続くと、自分で考える習慣が育ちにくくなってしまいます。
■上手に使うための工夫
完全に避けるのではなく、上手に付き合うことが大事です。
たとえばこんな工夫を取り入れてみてください。
見た動画について「どう思った?」と聞いて対話につなげる
ゲームをする時間を一緒に決めて、自分で管理させる
デジタルよりも「考える遊び」や「対話」を意識的に増やす
■よくある注意点
時間を決めずにダラダラ見せてしまう →タイマーやルールを決めておくと安心です。
使い方を振り返らせない →「今日どんなこと調べたの?」と軽く聞くだけでもOK。
大人もスマホに夢中になりがち →子どもは親の行動をよく見ているので、姿勢も大切です。
デジタル機器も使い方次第で「考える力」を伸ばすツールになります。
大切なのは、どう使うかを一緒に考える姿勢です。
▶︎3. 子どもの考える力を鍛える具体的な方法

3.1 自分で考える習慣を育てる声かけ
考える力を育てるには、毎日の声かけがとても効果的です。 特別な準備はいりません。 大事なのは、子どもが自分の意見を言いやすい雰囲気をつくることなんです。
たとえばこんな声かけがあります。
「どう思った?」 「なんでそうしたの?」 「他に方法はあるかな?」
これらはすべて、子どもが自分で考えるきっかけになります。
ポイントは、正解を求めすぎないこと。 「間違っててもいいよ」と伝えてあげることで、子どもは安心して発言できます。
よくあるNG例としては、次のようなものがあります。
「そんな考え方じゃダメだよ」と否定してしまう
「どうせ無理でしょ」と決めつける
答えを急かしてしまう
こうした声かけは、子どもの思考をストップさせる原因になります。
たとえば、朝の支度が遅いときに「なんで遅くなったの?」ではなく、「どうすれば明日はもっとスムーズにできると思う?」と問いかけるだけで、子どもの目線は未来に向きます。
毎日の何気ない会話こそが、思考力を鍛えるチャンスです。
今日からさっそく、問いかける習慣を取り入れてみてくださいね。
3.2 ゲームや遊びを活用したアプローチ
考える力は机に向かう学習だけで育つわけではありません。
むしろ、遊びの中でこそ自然に身につくことが多いんです。
たとえば、カードゲームやパズル、お絵かき、ブロック遊びなど。
どれも「どうやったらうまくいくか」「どう作るか」を考えながら進めるので、思考力が鍛えられます。
遊びながら育つ力の一例を挙げてみましょう。
論理的に順番を考える力(ブロック、積み木)
相手の考えを読む力(カードゲーム、対戦型の遊び)
目的から逆算する力(迷路、すごろく)
こうした遊びの時間は、子どもにとって「考える=楽しい」という感覚を育てるチャンスです。
ただし、以下のような点には注意が必要です。
大人がルールをすべて決めてしまう
勝ち負けばかりにこだわる
遊びの答えをすぐに教えてしまう
こうなると、せっかくの「考える機会」が減ってしまいます。
たとえば、ブロックで倒れた塔を見て「どうして崩れちゃったと思う?」と聞くだけでもOK。 自分なりの理由を考えることで、自然と思考が深まります。
遊びは、子どもが楽しみながら「自分の頭で考える力」を育てる最高の教材です。 ぜひ日常の遊びを、思考力アップの時間にしてみてくださいね。
3.3 本・絵本を使って思考を広げるコツ
読書は、子どもの考える力を伸ばすのにとても効果的です。
ただ読むだけでなく、「読んだあとにどう関わるか」がポイントになります。
絵本や物語には、登場人物の気持ちや出来事の背景、問題の解決までが詰まっています。
それをきっかけに、子どもと対話をすると「想像する力」や「自分の意見を持つ力」がぐんと育ちます。
たとえばこんな質問がおすすめです。
「このとき、登場人物はどんな気持ちだったと思う?」
「自分だったらどうする?」
「他にどんな終わり方がありそう?」
こうした問いかけをすることで、ただの読み聞かせが“思考のトレーニング”に変わります。
逆に、やりがちなNGパターンもあります。
内容をただ説明して終わる
正しい感想を求めてしまう
子どもの考えを否定してしまう
「へぇ、そう思ったんだね!」と受け止めるだけでも、子どもはもっと考えたくなります。
たとえば寝る前の5分だけでも、本を読んでから「どうだった?」と話す習慣をつけると、自然と自分の考えを言葉にするようになります。
本は「考える種」がいっぱい詰まったツールです。
読み終わったあとに少し立ち止まって、親子で対話する時間を持ってみてくださいね。
▶︎4. よくある失敗例とその改善策
4.1 正解をすぐ教えてしまう親の対応
子どもが困っていると、つい「こうすればいいよ」と先に答えを教えてしまいがちですよね。
でも実はこの行動、子どもが自分で考えるチャンスを奪ってしまっているんです。
たとえば、宿題に悩んでいるとき。
「それはこう書けば正解だよ」と先に答えを伝えると、子どもは「わからなくても教えてもらえる」と思い、考えるのをやめてしまいます。
もちろん困っている子を助けたい気持ちは大切です。
でも、サポートの仕方を少し変えるだけで、子どもは自分の力で解決するようになります。
おすすめの声かけはこちら。
「どうやってやってみたの?」
「何がわからなかった?」
「自分でやるとしたらどうする?」
このように問いかけることで、自分の考えを言語化しながら整理する力がついていきます。
よくある失敗と改善ポイントを整理すると…
つい正解を先に伝えてしまう →ヒントだけにとどめて、自分でたどり着くのを待つ
失敗を見てすぐに口出しする →少し黙って見守る時間をつくると、学びが深まる
時間がかかるのがイヤで先回りする →急がず「考える時間」を尊重することが大切
「答えを教える」のではなく、「考える余白を与える」ことが、思考力を伸ばす近道です。
少しだけ待つ勇気が、子どもの成長につながります。
4.2 「考える=難しい」と思わせてしまう声かけ
考えることに対して、子どもが苦手意識を持ってしまうケースもよくあります。
その原因のひとつが、大人の何気ない一言だったりします。
たとえばこんな声かけ、心当たりはありませんか?
「そんなの簡単でしょ?」
「なんでわかんないの?」
「早く考えてよ!」
こうした言葉は、子どもにプレッシャーを与えます。
その結果、「考えるってつらい」「また怒られる」と感じてしまうんです。
考えること=楽しいこと、と思ってもらうには、まずは安心できる雰囲気づくりが大切です。
たとえば…
「面白いアイデアだね!」
「それってどういう意味?」
「すごくよく考えたんだね」
こうしたポジティブな反応があると、子どもはもっと自分の考えを話したくなります。
ありがちな失敗と、その改善策をまとめると…
急かしてしまう →ゆっくりでいいよ、と時間的な余裕を伝える
わかることを前提に話してしまう →「どこでつまずいた?」と一緒に整理してあげる
「また間違えたの?」と責める →「間違っても大丈夫」と伝えることで挑戦しやすくなる
子どもが「考えるのって面白い」と思えれば、自然と考える力は伸びていきます。
その第一歩は、大人の受け止め方から始まります。
4.3 詰め込み型学習になっていない?見直しポイント
「勉強=覚えること」になっていませんか?
実はこの考え方こそが、子どもの考える力を育てにくくする原因になることがあります。
たとえば、毎日ドリルを何ページもこなしているのに、応用問題や自由な発想になると手が止ま
る…。 それは、知識は増えていても「使う力」が育っていない状態です。
詰め込み型の学習は、短期的には効果が出ることもありますが、長期的には“考えない習慣”につながってしまうことがあるんです。
見直したいポイントはこちら。
内容を覚えるだけになっていないか
問題の意味を自分の言葉で説明できているか
答えにたどり着くまでの「過程」を大事にしているか
こうした観点で日々の学習を振り返ると、思考力を鍛える工夫を取り入れやすくなります。
よくある失敗とその対策も見てみましょう。
正解を出すことだけに集中してしまう →「どうやって答えを出したの?」と聞いて過程に注目する
丸つけばかりで終わってしまう →「なぜ間違えたと思う?」と振り返る時間をとる
予定通りに進めることが優先になる →その日の調子に合わせて、量より質を意識する
考える力を育てるには、量より「どう考えたか」を重視する学習がカギです。
毎日の学びの中に、小さな問いをひとつ増やしてみてくださいね。
▶︎5. IQだけじゃない!子どもの考える力を育てる「知性」の新しい捉え方
5.1 IQとは?思考力との違い
「IQが高い=頭がいい」と思われがちですが、それだけで“考える力”が高いとは限りません。
IQ(知能指数)は、記憶力や言語理解、処理速度などの認知的な能力を数値化した指標です。
たしかにIQが高いと、情報を素早く処理したり、論理的に答えを導き出したりする能力は優れています。
ただし、IQはあくまで「測れる部分の知性」しか表していないという点に注意が必要です。
一方で「考える力」とは、目の前の課題に対して、知識を活用し、自分なりの答えを導くプロセスそのもの。
答えのない問いにも向き合い、自分の頭で考える力は、IQだけでは測れない側面です。
たとえば、複数の正解がある課題や、人間関係の問題などに取り組むには、IQ以外の力も求められます。
その代表が、次に紹介する「SQ」や「EQ」です。
5.2 SQ(社会的知性)・EQ(感情知性)との関係
現代ではIQだけでなく、人との関わり方や感情の扱い方も「知性」の一部として重視されるようになっています。
その中でも注目されているのが「SQ(Social Intelligence)」と「EQ(Emotional Intelligence)」です。
SQ(社会的知性)は、他者との関係性の中で発揮される力です。
たとえばこんな力が含まれます:
相手の気持ちを想像する共感力
状況に応じたコミュニケーション力
チームでの協働や意見の調整力
EQ(感情知性)は、自分や他者の感情を理解し、コントロールする力のこと。 自分の気持ちを整理したり、他人の感情に適切に対応したりするスキルがここに当てはまります。
この2つは、IQと違って「数値では測りにくい」けれど、日常や社会生活の中でとても大切な能力です。
特にこれからの時代は、「問いのない問題」に向き合う機会が増えるため、多角的に物事を捉えて対話しながら考える力=総合的な知性が求められます。
子どもの思考力を伸ばすには、こうした知性の多様性を意識した関わり方がとても重要なんです。 その一つのツールとして、次に紹介するカードゲーム「SQIQ(スクイク)」があります。
5.3 思考力を育てるカードゲーム「SQIQ(スクイク)」
「考える力を楽しく育てたい」そんな願いにぴったりなのが、カードゲーム型の教材「SQIQ(スクイク)」です。
これは、単なる遊びではなく、問いを立てる・考える・伝えるという3つの力をバランスよく伸ばせるよう設計されたカードゲームです。
SQIQの特徴は、テーマカードと問いカードを組み合わせて「問いをつくる」ところから始まる点。
子どもはそこから自分の言葉で問いを立て、自由に考えを広げ、他の人と共有することができます。
この一連の流れの中で、以下のような力が育まれます:
自分で問いを生み出す創造力
物事を深く掘り下げる思考力
相手に伝えるための表現力
遊びながら自然に、「問いの感性」とも呼ばれる力が育っていくのがスクイクの魅力です。
さらに、他の子どもや大人と一緒に遊ぶことで、相手の考えを聞いたり、自分の視点を広げたりする機会にもなります。
これにより、社会的知性(SQ)や感情知性(EQ)といった非認知能力も同時に育てることができるのです。
「考えるって楽しい」「問いをつくるって面白い」 そんな体験を通して、子どもは自分なりの思考を深めるようになります。
SQIQは、家庭や学校、どんな場所でも気軽に使える“考える力”の入り口です。
デジタルでは得られない“対話”と“共感”を育む時間として、日常に取り入れてみてはいかがでしょうか。
▶︎6. まとめ|子どもの「考える力」は日常の中でじっくり育つ
6.1 今日から始められる家庭での工夫
子どもの「考える力」は、特別な教材や教室がなくても育てられます。
大切なのは、日々の暮らしの中で“考えるきっかけ”を与えることです。
たとえばこんな場面がチャンスになります。
「どう思う?」と意見を聞いてみる
失敗したときに「次はどうする?」と一緒に考える
料理や買い物で「どっちがいい?」と選ばせる
どれも難しいことではなく、親のちょっとした声かけや姿勢で自然と考える習慣がついていきます。
家庭は、子どもにとって最初の“思考の実験室”です。
6.2 子どもと一緒に「考える楽しさ」を味わおう
考える力を育てるには、子ども自身が「考えるのって面白い」と感じることがとても大切。
そのために、親が一緒に悩んだり、楽しんだりする姿勢を見せることが効果的です。
たとえば…
一緒に問いを立ててみる
間違っても「面白いね」と肯定する
考えを聞いて「なるほど」と受け止める
正解を出すことより、「どうやって考えたのか」に目を向けることで、子どもの自信が育ちます。
ときには、大人も答えに詰まるような問いを楽しむ余裕があると、思考する時間そのものが心地よいものになります。
6.3 最後に|これからの時代を生き抜く“総合的な知性”を育てよう
これからの社会では、知識だけでなく、自分の頭で考え、他者と協力しながら課題に向き合う力がますます重要になります。
IQだけでなく、SQやEQといった多面的な「知性」を意識した関わりが、子どもをより強く、しなやかに育ててくれます。
そしてその入り口として、「問いを楽しむ」習慣を家庭に取り入れてみてください。
カードゲーム「SQIQ(スクイク)」のようなツールを活用するのもひとつの方法です。
子どもが“自分で考えられる力”を育むことは、何よりのギフトになります。 今日から少しずつ、一緒にその土台をつくっていきましょう。
▶︎遊びながら「考える力」を育てるなら、SQIQがぴったりです。
知識ではなく、問いをつくる力を育てるカードゲームで、子どもの思考を引き出します。
家庭でも学校でも活用できる柔軟な教材です。
ぜひ公式サイトをご確認ください。

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